稚ヒトデモニタリングとは
稚ヒトデモニタリングとは
稚ヒトデモニタリングは、サンゴモを食べる時期の小さなオニヒトデ(5~20mm程度)を探すことで、将来のオニヒトデ大発生を事前に予測する手法です。サンゴモの上に残る稚ヒトデの食べ痕(食痕)を目印に、稚ヒトデを探します。沖縄島の場合、調査は10月から12月ごろ、海中で稚ヒトデを見つけられるサイズ(5~10mm程度)となる時期が最も適しています。稚ヒトデが2cm以上になるとサンゴを探して移動するようになり、見つけにくくなります。より詳しい方法については過去に公開された「稚ヒトデモニタリングマニュアル」をご参照ください

稚ヒトデと親ヒトデの関係


モニタリングの方法

・稚ヒトデがサンゴモ(紅藻)を食べた跡(食痕)がサンゴモ上に残るため、これを見印に探索する。
・食痕発見後
①写真撮影(スケールを入れる)
②用紙への記録
③稚ヒトデ探索を行う(発見した場合:大きさ、写真記録)。この時タイマーは止める。
・10~50㎡/15分の速さを目安にモニタリングする。
注意事項
・オニヒトデの大量発生の規模によっては、予測できないものもあります。特に、比較的小規模な場合は(駆除数2万個体以下)、調査地点間で稚ヒトデの個体数と食痕数に大きな違いがでることがあります。稚ヒトデモニタリングよりもマンタ法やスポットチェック法の方がオニヒトデを見つけやすいため、小規模なオニヒトデ大量発生の場合は、マンタ法やスポットチェック法と組み合わせることが効率的だと思われます。
・稚ヒトデのサイズが小さい時期(沖縄島周辺だと9月から10月ごろ)は、見落とす可能性が高くなるため、結果の評価に注意が必要です。
・稚ヒトデが多い場合でも、周辺のサンゴ被度が低ければオニヒトデの餌が少ないためオニヒトデは成長することができません。そのため、オニヒトデが大量発生することはありません。