オニヒトデの一生と生存数
オニヒトデの一生と生存数
オニヒトデは初夏にメスが卵を、オスが精子をそれぞれ海中に放出します。受精した卵から生まれた幼生は海中を漂いながら植物プランクトンを食べて成長します。2~6週間の浮遊生活のあと、運良くサンゴ礁に流れ着けば海底生活が始まります。海底で生活を始めたばかりのヒトデはサンゴモという石灰質の藻を食べます。およそ半年後、サンゴモを食べて1~2cmに成長するとしだいにサンゴを食べるようになります。2年後、20cm前後に成長したオニヒトデは繁殖を始めます。オニヒトデのメス1個体は数百万~数千万個という非常に多くの卵を持っています。通常は産み出された卵や幼生の大部分が死にますが、なんらかの要因で生き残る数が増えると親のオニヒトデの数も増えます。これまでの調査研究から、オニヒトデ幼生の餌となる植物プランクトンが増えることで、多くの幼生が生き残って大量発生につながると考えられています。


